作家 戸板康二さんの ちょっといい話
横山隆一さんは、寝つきのいい人である。 秋好肇さんは、毎日睡眠薬をのむ。  秋好さんが横山家に泊った時、薬をのんでいるのを見て、 「何分すれば利いて来るのか」 と尋ね、 「30分たてば、ねむくなる」 というので、試みに横山さんも服用した。 5分経って横山さんが、いった。 「さきに寝るよ」

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前日のエカテリーナ宮殿の照明の上の部分

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作家 戸板康二さんの ちょっといい話
マリリン・モンローが夫のディマジオと来日したのは、昭和29年2月1日だが、漫画家の小野佐世男さんは、モンローを出迎えにゆくつもりで家を出、朝日新聞に寄ると、飛行機の到着が数時間おくれるという。   そこで隣の日劇ミュージックホールでも見て時間をつぶそうと思って、コツコツ階段をあがったが、心臓を悪くして死んだ。  小野さんは、モンローと同じ感覚の美人の絵をかいた画家であった。

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エカテリーナ宮殿の照明

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作家 戸板康二さんの ちょっといい話
10数年前、請求書が一向に来ないバーに行った奥野信太郎さんが、 「払って帰ろう」 というと、 「先生いつてもいいんですよ、第一、いくらぐらいあったか、忘れちゃったわ」 とマダムがいう。 ぼくも、そばにいた。 奥野さんは、「しかし、今日は

払って行きます。 ちょうど持ち合わせているから」 といった。 「そうですか」  「おいくらになるの」  マダムは帳面も見ないで、 「6,835円になります」 「ほう、だが5円というのは半端だね」 「いつか先生、葉書を一枚、ここでお使いになりましたのよ」

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エカテリーナ宮殿の出口そばの露店商

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作家 戸板康二さんの ちょっといい話
安部豊さんは、几帳面な人で、規律がやかましかった。 就業午前10時 終業午後5時と書いた大きな紙を貼っていた。 ある週、どういうわけか、毎日のように、電車が遅延して、安部さんは、3日続けて、20分ほど出社が遅れた。 4日目の朝、また遅れて来た安部さんは筆をとると、 「午前10時」  「午後5時」 の下に、 「頃」 という字を書きこんだ。

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エカテリーナ宮殿のシャンデリア

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作家 戸板康二さんの ちょっといい話
日本演劇社が築地にあって、業務部長は、もと 「演芸画報」 にいた安部豊さんであった。   事大主義のところがあって、肩書きのついている人には、無条件で敬意を表した。 終戦後の或る冬の日に、訪問客があった。 秘書らしい青年を同伴した老紳士である。  脇の机にすわっていたぼくは、一見して、それが、前の内閣総理大臣である芦田均さんとわ

かった。 安倍さんは人見知りするたちで、自分の目の高さに板囲いをし、入室して来た人物をそこからのぞいて、知人だと伸び上って挨拶し、知らない人だと頭を垂れて、素知らぬ顔をするのだ。 その時、安倍さんは、芦田さんということがわからなかった。 暖房もろくにない時代だったので、芦田さんも同行の人も、外套を着たままである。仕事をしていたぼくも、同僚も、安倍さんも、外套を着ていた。  芦田さんは、社長の久保田万太郎さんに会いに来たのだが、見まわして一番

年配の安部さんに近づき、 「久保田さんは、おいでですか」 といった。 当時この社では、社長を 「先生」 と呼んでいた。 大抵の来客が先生というのに、この客は 「久保田さん」 といったのに対して、安部さんは不満だったらしい。 仏頂面で 「あなたは?」 と尋ねた。  芦田さんが名刺を紙入れから出して渡すと、安倍さんは名状しがたい顔で、狼狽した。 そして、立ち上って、あわてて外套をぬぐと、部屋中の人に向って、 「みんな外套をぬぎなさい」

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エカテリーナ宮殿の照明

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