記者の目   消費増税再延期と参院選/下=大久保渉(政治部)毎日新聞2016年6月10日 東京朝刊。

「官邸1強」 弊害を危惧 こんな乱暴な決め方を認めていいのだろうか。 安倍政権が来年4月の消費税増税の再延期という重要政策を、与党や経済官庁との議論抜きに決めた。 しかも、根拠としたのは主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で示した 「リーマン・ペーパー」 と呼ばれる資料で、ずさんな内容に世界が疑問の目を向けている。 「官邸1強」 の政策決定が黙認され、さらに加速していく事態を、私は危惧する。  党内議論空洞化 根拠の資料稚拙 安倍晋三首相が再延期の検討を初めて明らかにした

のは5月27日、サミット閉幕の記者会見だった。 翌日以降、麻生太郎副総理兼財務相や谷垣禎一幹事長らに伝達。 6月1日の国会会期末の会見で正式表明した。 わずか6日のスピード決着だった。  消費税増税は2012年6月、民主(当時)、自民、公明の3党合意で決まった。 変更には少なくとも与党の議論が必要だが、自民党は5月31日の政調全体会議のみで了承した。  会議の最後には3党合意の当事者の谷垣氏が 「首相は道を切り開いて国民のために働こうとしている。  これしかない」

と大声を張り上げ、党内の戸惑いを押し切った。  「たとえ反対でも、もの言えば唇寒しだ」。 税制のお目付け役の党税制調査会の幹部は声を潜めて語った。  昨年の軽減税率を巡る議論では、慎重派の野田毅前税調会長が更迭された経緯があり、党内議論の空洞化は深刻なレベルに達している。  加えて問題なのは、再延期の根拠が稚拙なことだ。首相は 「原油や食料価格がリーマン・ショック前後並みに下落している」 など、各種の経済指標を記した4枚のリーマン・ペーパーをサミットで提出した。  かねて

増税再延期は 「リーマン・ショックか東日本大震災級の経済危機が起きた場合のみ」 と明言しており、資料はそれとの整合性を取る意図が明白だった。  リーマン・ショックは米国の住宅バブル崩壊で金融が混乱し、日本の国内総生産(GDP)が年率換算でマイナス10%超に落ち込んだ。 現状のプラス2%程度との違いは明白だ。 サミットでもキャメロン英首相が 「危機とまで言えるのか」 と疑問を唱え、海外メディアは 「信じがたい比較」(英紙フィナンシャル・タイムズ)と皮肉った。  政府関係者によると、資料作成を

主導したのは今井尚哉首相秘書官ら安倍首相周辺のごく限られた人物で、財務省や内閣府など経済官庁は蚊帳の外に置かれた。 私がサミット後に取材した経済官庁幹部は、「こんなみっともない資料を世界の首脳に見せたのか」 と絶句した。  
つづく。

cyx11d.jpg InterContinentalホテルの反対側にある公園。

cyz24d.jpg InterContinentalホテル。

cyz25d.jpg InterContinentalホテルの創業者?

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